1人4役で人生ゲームして過ごした幼少期。遊び相手はいつも「ジブン」だった。

一条ぎんの思考

ぎんです。

ぼくの両親は自営業で
家を空けることが多く、
ぼくは学校から家に帰ると
いつも一人でした。

父の教育で
テレビとゲームは一切禁止

当時はスマホも無いので
ぼくは一人で『人生ゲーム』
をするのが日課でした。

おかあさん、早く帰ってこないかなぁ……

そんなことを思いながら
過ごしていた
幼少期の頃の話です。

 

たった1度きりの楽しい思い出。

ぼくが人生ゲームを
好きだった理由は
幼い脳裏に鮮明にこびり付いた
家族の『笑顔』でした。

あれはたしか
小学2年生の正月休みのこと。

父が突然、『人生ゲーム』
買って帰ってきました。

ぼくの家庭は両親2人、
姉1人の4人暮らしだったのですが
その日は正月休みだったこともあり

家族全員で父が買ってきた
人生ゲームをやりました。

 

白くて長いソファの前に
みんなで座って、

わあ!!!

とぼくは初めて見る
ボードゲームに目をキラキラ
輝かせていました。

クルクルと回るサイコロを振って
みんなそれぞれの駒を進めていく。

時には大金を失ったり
職を失ったり
株で大儲けしたり。

父も
母も
姉も
ぼくも

みんな笑っていました。

とってもあったかい
『笑顔』の記憶です。

今でも記憶の深い場所に
大切に大切にしまってある
ぼくの宝物の一つです。

 

ただ、その日を最後に
もう家族で人生ゲームを
開くことはなくなりました。

あの日あの瞬間が
最初で最後の
人生ゲームになりました。

 

ぼくは誕生日が心底嫌いだった。

父も母も仕事を
しているので忙しく、

「うちはお金ないからね〜。」

という言葉をよく
耳にしていました。

ただ実際のところ
毎日ご飯も食べれていたし
テニススクールにも通わせて
もらっていたので、

そこまで極端に貧乏だった
という訳ではなかったと思います。

でも当時のぼくは

「ウチはお金がないんだ。貧乏なんだ」

そう思っていたので
誕生日に何が欲しい?
と両親に聞かれても、いつも

「分かんない。」

と答えるようにしていました。

高い物を言ってしまったら
困らせてしまうからです。

ぼくは誕生日が嫌いでした。

 

でもサンタさんの存在は
しっかりと信じていたので
クリスマス前になると母に

「今年はサンタさんに
自転車お願いするんだぁ〜!!」

と元気よく
話していました。

 

クリスマス当日。

早朝に目が覚めたぼくが
ふと顔を上げると、

とっても大きな自転車が
ベッドの目の前に置いてありました。

サンタさんありがとう!!!!

と叫びました。

ぼくはクリスマスが大好きでした。

 

だんだん歳を重ねるにつれて
ぼくもサンタさんの正体に
気がつくようになり

いつしか我が家から
クリスマスはなくなりました。

一生気が付かなければ
よかったなあ……

 

贅沢言うな贅沢言うな贅沢言うな贅沢言うな

両親からは
たくさんの愛を
もらって育ちました。

ぼくは両親が大好きだし
とっても感謝しています。

でも幼少期の頃は
なかなか構ってもらえなくて
寂しかった記憶もあります。

うちの両親はいつも仕事で
忙しくしていたので

小さい頃から
一番の遊び相手は『ジブン』でした。

 

使わなくなった人生ゲームで
1人4役で遊びました。

トランプを使って
1人大富豪もやりました。

同じ漫画を何度も何度も
擦り切れるほど繰り返し読みました。

ぼくは、1人でした。

 

ぼくは、
母の仕事が終わったら
その分たくさん甘えました。

あのね!それでね!あのね!

父にはテニススクールでの話を
飽きるほどしました。

ウチにもっとお金があれば。
もっとウチに時間があれば。

そんな考えが頭に浮かんでは、

自分は恵まれている。
十分恵まれているだろ。

こんな贅沢なこと
考えちゃダメだ。

そう言い聞かせていました。

 

“ワガママ”を諦める大人たち。

ぼくが今

「お金だけじゃなくて
プライベートの時間も大事にしたいよね。」

という価値観で
ビジネスをやっているのは
この幼少期の頃の経験が
あるからかもしれません。

・お金だけあって
時間がなくても嫌だ。

・時間だけあって
お金がなくても嫌だ。

ワガママかもしれませんが
ずっとそんなことを
思って生きてきました。

(実を言うとぼくは
子供が少々苦手なのですが、)
もしもぼくが将来
父親になったとしたら

子供に寂しい思いをさせたくないし
妻にも寂しい思いを
させたくない。

いつも笑顔で
ハッピーでいてほしい。

そう強く思っています。

そのためには現実問題、
お金と時間というのは
両立して得ている必要がある。

自分もそう。

自分の大切な人もそう。

誰かを守るためには
それなりの力が必要です。

喧嘩の力じゃありません。

資本主義においての力とは、
『稼ぐ力』です。

もっと言うと、
“時間”と”お金”を稼ぐ力。

大切な人を守りたい。
幸せにしたい。
幸せになりたい。

口で言うのは簡単ですが
それを実現させるには
自分自身が強くなる必要があります。

なのでぼくは、
ネット上に『自動販売機』を作る
今のビジネスモデルに出会った時、

身体中に電流が走るくらいの衝撃で
「これしかない…!」
そう強く感じたことを
今でもよく覚えています。

ぼくは今、
心から幸せだと
自信をもって言えます。が、

お金だけがあっても。

時間だけがあっても。

ぼくはきっと
心から幸せだとは
言えてなかったでしょう。

ということで引き続き
自分の健康、人間関係、
時間の自由を担保しつつ

ぼくを信じて付いてきてくれる人を
守っていきたいと思います。

そして。

“ワガママ”を諦めず、
“ワガママ”を実現する大人が
一人でも増えてくれれば
嬉しいなと思っています。

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